宮迫さんの全国展開1号店、もう閉店なんだってさ
へー?
あの人そんなこともやっていたの?
どこにあるの?
1号店が新潟にあったんだけど、半年位でもう潰れるんだって
何屋さんなの?
確か鉄板焼き屋さんじゃなかったかな?
たこ焼きと明石焼きが無料なんだけど、それは広告費的な位置付けでお客さんを囲い込んで、お好み焼きともんじゃ、アルコールで収益稼ぐっていうビジネスモデルだったと思うよ。
え?もんじゃ!?
もんじゃ食べてみたい!!
ここ最近、牛宮城大丈夫か!?と色々なメディアで目にする機会が増えた気がします。
先日「winwinwin」というYouTubeチャンネルで「牛宮城には黒幕が~」という展開になり、中田敦彦さんが人気急上昇となったようです。
そんな牛宮城、周りがガヤガヤし出すと何だかんだ言いながらエンターテイメントの1つとして気になってたりしませんか?
個人的にはですが、牛宮城や宮迫さん自体にはエンタメとしての興味を感じてはいません。
ないのかよ!!!
ただ、その情報を元に各分野の識者たちが見解を示しているところは非常に興味があります。
確かにエンターテイメントとして見るのもいいのかもしれません。
ところが、最近色々な情報を目にするうちに、こんな考えになるようになりました。
この牛宮城というエンタメはビジネスとして学ぶべき点がいっぱいあるんじゃないのか?と。
実際我が家では、このネタを使って子どもたちに飲食業に関する基本的な数字の考え方を教えました。
足したり引いたり掛けたり割ったり…
算数が分かれば何となくは分かったよ!
そんな風に思っている時、同僚から「みやたこ」の撤退を聞き、娘のもんじゃ食べたい発言を受け、仮想牛宮城と位置付けとりあえずみやたこを見てみようと遠路はるばる行ってみました。
私も社内ではそれなりの役職をもらってマネジメントをしています。
飲食業の経験も学生時代ではありますが、最終的には1店舗任せてもらえるまでになりました。
そんな経験から見える世界があるだろうと考えました。
この記事を読むと、みやたこ自体はもう撤退してしまうものの、牛宮城の飲食業に対する姿勢(?)が垣間見えると思います。
結論とすると、どの角度から分析してみてもこれは厳しいだろうな、の一言です。
牛宮城って何でうまくいかないって言われているの?
そもそも何で牛宮城ってこんなにうまくいかないと言われているのでしょうか。
アンチもいるでしょうが、本来応援したい人も一定数いるはずです。
こういった場合、賛否両論となるのが普通だろうと思います。
それなのに、この牛宮城には「否」の声しか聞こえてこない。
一応私も経理系の端くれでもありますので、本件を少々分析してみました。
私は冒頭でも記載したとおり、エンタメとしての牛宮城にはあまり興味はありません。
あくまでビジネスとして提案された時、私ならどう考えるか…という観点から好き嫌い関係なく客観的に考えました。
気分的には昔TVにあった「マネーの虎」です。
まず分析する上で大前提となる指標について。
飲食店の基本指標の1つにFL比率(FLコスト)と言われるものがあります。
業態によって基準はまちまちではありますが、一般的にお客さんに作ってもらう系は人件費が安くなる傾向があります。
逆にコース料理などを提供するレストランであれば質の高い接客サービスも求められるので、人件費が高くなる傾向にあります。
フードロスは飲食業の場合無視出来ない問題よね
あくまで「一般的な指標」としてですが、次の割合がベースとなります。
F…30% L…30% R…10% 他コスト…20% 利益…10%
私は焼肉屋さんの経験がないので、あくまで一般的な指標を用いることとします。
※実際は素材が命なのでFが40%、人件費は少し抑えて25%でしょうか?
牛宮城は全部屋個室っぽくなっていたりと動線が非常に悪そうな作りをしていたので、人件費は高くつきそうな感じがしました。
FL比率について、本来は55%を目標にしたいところではありますが…
悪くても60%以下には抑えておきたいので、割合はやはりとりあえず一般的な60%で試算します。
次に利益ですが、やはり10%は目指したい。
目指したいというか、正確には10%を超えるのが難しいと言われている業界でもあります。
そして、牛宮城の家賃は280万と言われています。
これを上記数式に当てはめると…
売上(100%)ー原価(60%)ー家賃(10%:280万円)ー他コスト(20%)=利益(10%)となります。
家賃の280万が売上に対して10%ですので…割り返すと2,800万円です。
あくまで平均的な指標に基づいて考えた場合、毎月2,800万円の売上を上げ続けてようやく手元に280万円程度の利益が残る、という事業です。
2,800万円ならなんとかなりそうな金額じゃない?
いやいや。
結構とんでもない売上目標だよ。
まず、月額2,800万円ということは、一ヶ月で割り返すと1日90万円以上の売上が必要になります。
センター街の相場を考えると、それほど高単価は期待出来ないと思います。
とはいえ、動画に映り込んでいたメニューから単価を1人10,000円程度と試算しました。
(※高めに見ている理由は、単に計算しやすいからです)
そうすると、90人来れば目標を達成するということになります。
次に席数ですが、動画で100席位と言っていたので大目に席をとって4席25卓と考えます。
(動画では6人席とかもあったので、25席も本来は確保出来ないと思います)
実際は4人席に2人とか3人とかで座ったりするので、100席全てが常に埋まる訳ではありません。
ここも多めにざっくりと8割位埋まると仮定します。
1日90人必要なところ、満席で80人しか埋まらないということですが、1日1.1~1.2回転させれば目標に達成するということでもあります。
確か夜しか営業していなかったと記憶していますので、そうなる比較的長時間滞在しやすい焼き肉の場合だと回転数が厳しくなってきます。
しかも、上記試算はとても都合よくポジティブに捉えた数字での数字遊びです。
実際は単価も下がるでしょうし、一回あたりの稼働率も下がることが予想されます。
客観的に見て、正直相当厳しい目標だと思うよ。
他の懸念点としては内装に相当程度費用をかけているようです。
内装に関しては減価償却費として「他コスト」のところに加算されます。
追加リフォームで2,000~3,000千万とか言っていましたので、総額でどれ位になるんでしょうかね。
安く見積もっても7,000~8,000千万とかになっているのではないでしょうか…。
さらに、動画では利益に対してコンサルタント費用を支払う、となっていました。
これらをひっくるめて全体の20%で収まってますか?ということです。
このような情報からある程度経理知識、経営知識のある人からすると、リスクに対する採算が合わないと判断されている訳です。
よく分かんない僕でも、何となくうまくいかなそうだなって分かったよ…
みやたこに行ってみた
もんじゃ♪もんじゃ♪
本来なら住所とか地図とか記載するんだけど…
この記事を書くころには撤退しているので割愛します!
コロナ過の影響でまん延防止等重点措置が適用されています。
そのため、営業時間は16:00~20:00(完全閉店)となっていました。
また、アルコール類の提供も出来ない旨入り口に張り紙されていました。
事情は分かるんだけど…
飲食店だけを狙い撃ちにし過ぎだと思うよ…
僕たこやき焼いてみたい!
あ、ホントに無料なんだね~
みやたこって名前なのに、たこ焼きがタダって変なの~?
みやたこさんとコラボした東横さんは新潟ではかなり有名な濃厚味噌ラーメン屋さん。
それも閉店してしまうのかと思い、店員さんに確認してみると…。
東横の方は2月以降もこちらで営業しております。
閉店はあくまでみやたこ。もじやさんになります。
ということで、東横さんは引き続きこちらで営業されるとのこと。
ファンの方も結構多いお店だと記憶しているので、それはよかったですね。
店内は再改装する必要があるでしょうし、それなりのコスト負担を強いられるんでしょうが…。
僕、ここに落ちかけたよ!
危ないな~!
みやたこさんのもんじゃを食べてみた!
もんじゃきたーーーー♪
もんじゃを何回か食べに連れて来たことはあるはずなのですが…。
もーちゃんはどうやら記憶にないらしく、ここしばらくずっともんじゃが食べてみたい、もんじゃが食べてみたいと言い続けていました。
同級生とそのような話をしたのかもしれません。
そんな訳で、まずはもんじゃ焼きを頼むことにしました。
諸事情もあり、最終的にはもんじゃを4種類いただくことになりました。
(※衝撃的な諸事情は後ほど…)
ウインナーベビースターと~
豚キムチと~
ベーコンコーンチーズ!!
せっかくだからこの東横コラボもんじゃも頼んでみようよ!
私、作ってみたい!!
もんじゃ焼きの作り方を見ながら、もーちゃんが初めてもんじゃ焼きを作ってみました。
どう?美味しい??
あくまで私個人的にはですが、東横コラボもんじゃ以外は美味しかったです。
そもそも東横さんのラーメンは味が濃くて、スープで薄めながら自分好みの濃さに調整するという形式のラーメンです。
そのスープで薄まる前の濃い味のまま、さらに鉄板で水分が飛ばされて味噌が煮詰まり、ただただしょっぱい味噌味の焼きそばになってしまっていました…。
みやたこさんの一品料理を食べてみた!
来るの遅いな~…
とりあえずここにしかないような一品料理でも頼もっか
え~!じゃぁ餃子!!
何でだよ!!
もんじゃを頼んだのですが、中々到着せず10分以上も待たされたので、我慢出来ずに一品料理を頼むことにしました。
他にも…
・宮迫和え
・餃子
・たこ唐揚げ
を頼んだんだけど、写真撮る前にママが食べちゃった!
だって、あまりにも来るのが遅いんだもん…
20:00には帰ってって言われたから焦っちゃって…
一品料理は、たこ唐揚げが小さな小さな7切れ(?)で580円だったのには驚愕しましたが、牛すじ煮込み、鶏唐揚げ、宮迫和えは美味しかったです。
宮迫和えは美味しいのですが、何か必要以上にコジャレタ感を出そうとし過ぎてて…
これを飾っている時間あるなら早く出して欲しいなぁ…と切に思いました。
みやたこのお好み焼き食べてみ…え?売り切れ!?
ここからは衝撃的な事件です…。
16時オープンで17:00頃に並び、17:30頃にようやく席に通されました。
もんじゃとたこ焼きを頼むも中々届かず、一品料理何かを頼みながら時間を潰し、18:00頃にもんじゃがようやく届きました。
焼きながら今度はお好み焼きにしようかとタッチパネルを開くと、そこには衝撃的な映像が…!!
え?冗談でしょ?
大丈夫です。
機械の故障ではなく、リアルでした。
開店から2時間位で主力商品のはずのお好み焼きが完売してしまいました…。
まぁもう閉店が決まっているし、フードロスを避けるためなのかもしれません。
でも飲食業というか、サービス業としてこれってどうなの?と思わざるを得なかったですね…。
僕はもんじゃよりお好み焼きの方が好きだったのにー!!
在庫に不安があるのであれば、案内時にちゃんと伝えないといけないと思います。
以前、餃子の王将さんにお邪魔した時は、
状況によっては餃子が提供出来なくなるかもしれませんがよろしいでしょうか?
と案内前に言ってくれてたよね。
みやたこでたこ焼きと明石焼きを食べてみた!
たこ焼きこないなー…
最初に頼んだたこ焼きは、ホントに届きませんでした…。
結果的には90分いて、たこ焼きと明石焼きはそれぞれ1つずつしか届きませんでした。
そんなことある!?
たこ焼きを作るのは初めての私、作り方を見ながらドキドキワクワクしていると…
バッシャー!!とまーちゃんが突然鉄板(?)にぶちまけ、作り始めました。
作り方位見ろや!!
何でやねん!!
だって遅かったんだもんっ!!!
まぁ…確かに届くまで40分位かかってたからね…。
何でそんなに細かくひっくり返すの!?
書いてある作り方と違うじゃん!!
せっかくだから美味しいのが食べたいよ~
初体験のたこ焼き作りに、何だかんだ言いながらワイワイ楽しそうではありました。
たこ焼きを食べてからすぐ明石焼きを頼んだのですが…
そこからさらに30分近く経ってから届きました。
これは中々のオペレーションやぞ…?
あれ?
でも明石焼きって、出汁につけて食べるんじゃなかった??
そうなのです。
私、明石焼きって食べたことなかったのですが、イメージとしては卵多めでふわふわしたたこ焼きのようなものを、冷たい汁につけて食べるものだと思っていました。
こちらのみやたこさんで出てきた明石焼きは具がタコから鯛に変わっただけ。
同じ鉄板を使うからというのもあるのでしょうが、普通にたこ焼き…おっと、鯛焼きになりました。
食べ方も普通にソースとマヨネーズと青のり、鰹節でどうぞ、と言われたので、私たちが間違って食べた訳ではないようです。
私の知ってる明石焼きは地域的な間違ったイメージだったのでしょうか…?
みやたこに行ってみた総論!
結論とすると、飲食業としては中々の状況だったかなと思います。
まず無料商品を広告宣伝費として考えているのでしょうが、収益を生み出すはずのお好み焼きが開店2時間で品切れになっていては収支が合いません。
また、無料と謳っているお好み焼きや明石焼きは露骨に提供を避けている。(ように見える)
店内は床が壊れて外れているのに、そのままになっている。
一番ビックリしたのは、私たちではなかったのですが隣の席の方には20:00最終閉店(お客さんに帰り切ってもらう)と言いながら、19:50頃生姜焼き定食をドン!と提供していました…。
え?今から10分以内にあんなの食べなきゃなの!?
あのおじさん、顔が〇んでるね…
それらを踏まえると、飲食業というかサービス業として根本的なところが足りてないんだと思います。
また、牛宮城に関する動画を見ていて思ったのは、みんながみんな「やりたいこと」ばかりを口にして、リスクについて議論していないんですよね。
ビジネスの基本は、まずどんなリスクがあるのかを検討して、リスクの潰し込みをするのが一番重要なんだと私は考えています。
かといってリスクをとらないという訳ではなく、どういうリスクがあるのか分かった上で致命傷にならない程度のリスクで挑戦です。
もしくは、このリスクが確認された段階で損切りしてでも撤退する、と初めから決めておくとかですね。
要は経営するにあたり、再起不能になったらそこで試合終了なんです。
そうならないように立ち続けることこそが何より大事なんだと思います。
そういった財務的なというか経営戦略的な姿が全く見えないのが、有識者が反対する理由なんじゃないかなぁと思いました。
最後に…
もう撤退が決まった後のことなので、参考にはならないのかもしれませんが…。
率直な感想としては、牛宮城は相当厳しい戦いになるだろうなぁと思います。
広告提供で家賃を賄えるとか賄えないとかの話ではなく、みやたこさんのオペレーションを見る限りではそもそも飲食業に向いていないのでは?と感じました。
それに広告提供に関しても向こう何十年も提供し続けてくれるとはとても思えません。
飲食業は2年以内の廃業率が50%、3年以内で70%、5年で80%と言われています。
言い方は悪いですが、利益率が10%しかないのに…です。
それだけ参入障壁が低い代わりに熾烈な戦いを強いられる世界ということだと思います。
そして改めて、焼き肉きんぐさんの凄さを実感しました。
チェーン店嫌いのナーが、嫌々ついてきた焼き肉きんぐさんに衝撃受けてたもんね。
いや、ホントに接客レベルの高さは度肝を抜かれたね…
味もコストパフォーマンスも驚愕だったよ…
この出会いからチェーン店に対する見方がガラッと変わった
丸亀製麺も好きだよね
ま、まぁ…
全ての外食の中で、味、速さ、コストパフォーマンスの総合力は最強だと思ってます
サイゼリヤも好きだよね
なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトをするのか?
っていう本を読んで、感銘を受けてからよく行くようになりました…
前まで全国展開している店より個人でやっている店!ってこだわっていたのにね
飲食業に限らずだとは思いますが、宮迫さんはとても厳しい世界に足を踏み入れようとしているのだと思います。
今回牛宮城に関する動画を視聴したり、自分なりに分析していく中で、改めてビジネスとしてという観点から全国展開している飲食業の凄さを痛感させられました。
そして、有識者の方が危惧しているように考えれば考える程牛宮城に明るい未来は見えないなーという結論になりました。
個人的にはこういったマイナスの見解を黙らせる程の好調ぶりを叩き出してくれると面白いなーと思っています。
今日も一日ありがとう。
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