子どもの叱り方、どうしたらいいか悩んでるパパさんやママさんいませんか?
ついつい感情的に怒鳴ってしまったり、時には手が出てしまったり。
逆ギレされると泥沼の言い合いになってしまったり…。
ダメなものはダメだと分かってもらいたい。
でもそれをどう伝えたらいいのか分からない。
実は私もそんな悩める保護者の一人です。
なんせ私、家事や育児を妻に任せていたこともあり、知識も経験も皆無。
気付いた時には子どもが小学生だったという有り様です。
かわいいなー、何でもっと早く家庭を見なかったんだろうなー。
そんな風に思っていました。
ところが最近、突然反抗期(?)が訪れたようで頭がプチパニック中。
ついこの間までは目に入れても痛くない!
なんて思ってたけど…
今は目に入れたら痛過ぎる!!
そんな私が、今回自分の心をえぐられるようなミスをしてしまいました。
愛息子のかいくんは、ADHDの可能性があると発達クリニックに通っています。
そのかいくんに僕だって好きでこんな体に生まれた訳じゃないと言わせてしまいました。
私は、小学校6年生の子どもになんて言葉を言わせてしまったのか。
自分への戒めと、私と同じようなミスをみなさんがしてしまわないようご紹介します。
※予備知識がないと中々伝わらないので、前半に説明がいくつかあります。
※分かってるよ、結論から読みたいよ、という人は目次の「 私の大間違い。誤った叱り方」からお読みください。
ADHD(注意欠如・多動性障害)とは
まず、かいくんとの話をする前にADHDの説明を少し。
ここがお伝え出来ないと、かいくんに言わせてしまった言葉の意味が伝わらないので…。
ADHDは、「注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害」とも呼ばれます。
主な特性として、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくと行動してしまう)といったものがあります。
・不注意:授業中集中出来ない、忘れ物が多い
・多動性:授業中に席に座っていられない
・衝動性:カッとなるとすぐ手を出してしまう
さらに特徴の現れ方で3つのタイプに分類されるよ
・不注意優勢に存在
⇒不注意の特徴が強く、多動・衝動性の特徴が弱い
・多動・衝動優勢に存在
⇒多動・衝動性の特徴が強く、不注意の特徴が弱い
・混合して存在
⇒両方の特徴を満たしている
かいくんは混合して存在の可能性と言われているね。
叱られる機会が増えると、当然自信は段々と失われていきます。
状況によっては、追い詰めてしまうことさえあります。
そういったことを避けるため、近年の教育現場では何かあると即病院への通院を促すようです。
親子ともに、子どもの特性を理解して接することがとても重要だからです。
現在は、療育って言って一般的に採られている対応だよ。
私の幼少期を聞いている限り、かいくんとよく似ている。
多分私もかいくんと同じ混合して存在型のADHDだと思います。
でも私自身も療育なんて言われたことはないし、昔はここまで話題にならなかったと思います。
そのせいか、私と同年代の親の中には中々受け入れられない人もいるようです。
私も正直受け入れるまで結構時間が必要でした。
早く適切な環境で子育てをすることで、むしろ子どもの可能性を広げることが出来る。
マイナスに捉える必要はないと私は理解しています。
ADHDのゲーム依存
そんなADHDの特性の1つに過集中があります。
タイプ的には不注意に属する特性です。
あれ?さっき不注意は集中力がないって書いてなかった…?
正解です。
このタイプは、自分が興味のないものに関しては全く集中出来ません。
一方、自分が興味があるものについて考えたり、取り組んだりしている時は驚異的な集中力を発揮します。
話しかけられても体に触れられても全く気付かない位です。
ぼくはゲームやテレビとか四角い画面全般ダメ。
周りの声が全く聞こえなくなっちゃうんだ…
最近漫画本も我慢出来ないかな。
ADHDはそんな特性もあって、何かに依存しやすいとのこと。
事実、かいくんのゲーム所有については発達クリニックの先生も大反対。
テレビも含めて四角いピカピカ光る画面全般を控えるよう言っていました。
まーちゃんも先生が言うんだからとゲームについては猛反対。
それを私が押し切った(無視した)ことが事の発端。
なぜ押し切ったかと言うと…
友人と話している時に、ゲームがないからと仲間外れにされてる子が子どものクラスメイトにいると聞いたから。
友だちとかゲームやってないの?
メチャメチャやってるよ?
かいくんゲーム持ってないのに会話どうするの?
つまんないから自分の席に戻ったり…
分かったふりして笑ってたり…
まぁぼくが我慢すればいいだけだから。
ヘヘヘ…
泣きました。
いや、ホントのやつ。
昼に会話したのですが、そのまま一緒にSwitchを買いに行きました。
頭に先生の依存性の話はよぎったのですが、こんな思いをさせてしまっていることが私には我慢出来なかった。
何でかいくんがこんな辛い思いをしなきゃいけないんだと。
笑顔で何て悲しいことを言っているんだ?と。
そしてSwitchを手にした時のかいくんの笑顔を私は一生忘れません。
よっぽど欲しかったのに、ずっと言わずに我慢してたんだって。
※一応かいくんの物ではなく、私の物と約束し、借りるためのルールを話し合って決めました。
私がかいくんを何とかする!そう思ってたはずでした。
私の大間違い。誤った叱り方
長くなってしまいましたが、ここが結論になります。
今回私がかいくんにやってしまった叱り方は脅しです。
しかも追い込むような。
親として最低ですよね…
発達クリニックの先生からあまりにゲーム依存が酷いようであれば、ゲームを私に預けてくださいと言われていました。
もしくは、一時的に入院させることで強制的にゲームから隔離することも可能です、と言われていました。
これはあくまで先生の反対を押し切った私に対して、対応方法はちゃんとありますよ、という意味で言ってくれたことでした。
(※この時、かいくんも一緒に聞いていました)
ある日の夜、かいくんがご飯も食べずにお風呂にも入らずにずーっとゲームをやっていました。
どうやら5時間近くやっている様子。
かいくん。
最近自分で決めたゲームのルールが全く守れてないよ?
ここ最近ずっとご飯も食べない、お風呂にも入らない、歯も磨かない。
自学もしてない。
ゲームをした後はいつもママに対して暴言吐いたり、物を壊したり。
先生の話、一緒に聞いていたよね?
これはもう入院するしかないね。
うん…
ダメだと思うんだけど、やめられないんだ…
自分の力で何とか出来ないなら、先生の言うことを聞くしかないね。
大好きなママとももうサヨナラだわ。
こんな感じでかいくんを追い込んでいってしまいました。
私は職務上もあるのでしょうが、感情的に叱ることはあまりありません。
ただ、この場合冷静に淡々と追い詰めていけば、子どもは逃げ場がまるでなくなってしまう。
どこかで気付いていたはずなのに、私は追及の手を緩めませんでした。
そして多分20分位経過した頃、かいくんが号泣しながら言いました。
僕だって好きでこんな体に生まれた訳じゃない!!
その瞬間、私はなんてことを言わせてしまったんだと我に返り、全身から全ての力が抜けていきました。
そもそもゲームを出来ないと諦めて我慢していたかいくんにゲームを与えたのは私。
一緒に頑張っていこうって決めたのは私。
先生とまーちゃんの反対を押し切ってゲームを与えたのは私なのに。
それなのに私は、うまくいかない理由を一方的にかいくんの責任にして追い込んでしまった。
暴言を吐きながらも、寝るときはいつもママ大好きと甘えるかいくんに、ママとはもうサヨナラだと。
何が一番かいくんが嫌がるかを十分分かって、あえてそこを攻撃した。
遠くでまーちゃんの目から涙が流れ落ちるのが見えました。
親だからって偉い訳じゃない
感情的に任せて子どもを叱った訳じゃない。
自分がなぜかいくんを追い込むようなことを言ってしまったのか、自分でも全く分からない。
もしかしたら自分のストレスをかいくんにぶつけてしまったのかもしれない。
自分でもなぜこんなことをしてしまったのか分からない…。
かいくんの言葉とまーちゃんの涙。
今でも脳裏にこびりついて離れない。
いずれにせよ、親として最低なことをしたということだけは理解しました。
ワーカホリックを脱した頃の私は、お父さん9歳、お父さん10歳…若返っちゃったよ、嬉しいなぁ♪と自分に言い聞かせていたはずなのに。
子どもだから親の言うことを聞くのが当然だ。
家事や育児をするうちに、そんな傲慢な考えが私の中に芽生えてしまったのかもしれません。
正しい叱り方
今回私は大きな間違いをしてしまいましたが、かと言って叱らない訳にもいかない。
正しく叱り、子どもの成長に繋げる必要があるということ。
小学生は自我も表れ、自分なりの正義を持ち、プライドなんかも持っています。
大人からするとただの屁理屈に聞こえるかもしれませんが、子どもの中では立派な理由なのです。
子どもだからと一方的に親の言うことを聞け!
ではもうダメなんですよね。
分かっていたはずなのに、今回私は色々失敗してしまいました。
ブログを読んでくれたママさんやパパさんが私のような同じような過ちをしないよう正しい叱り方を紹介します。
小学校高学年から中学校なんて、思春期に反抗期と子ども本人でさえうまく感情のコントロールが出来ない時期でもあります。
思い出してみれば、私も自分で言うのも何ですが反抗期は中々エグかったです…。
精神面が成長しているからこそ、叱り方が重要なのです。
基本的には、私が普段行っている人材育成と原則は一緒です。
要はもう子どもと思って接するのではなく、大人としてちゃんと扱いなさいってことです。
順を追って説明していきます。
叱る理由をしっかりと伝える
子どもは子どもなりの正義をもっています。
親からするとどうでもいい理由でも、子どもにとっては重要な問題だったりするのです。
以上を踏まえ、ただダメだと叱るのではなく「何故ダメなのか」をしっかり伝える必要があります。
常に「なぜ?」と意識させるのはとても重要なこと!
そうしないと、一時的には納まったとしても理由が分かっていないからまた同じことを繰り返します。
子どもが同じことを何度も何度も繰り返してる時、その責任を子どもに押し付けがちです。
でもその前に私は何故子どもを叱ったのかをちゃんと伝えられたのだろうか?と自問自答してみてください。
結構そこが疎かになっていたりします。
一方的に叱るのではなく、子どもの考えをよく聞く
これは大人でも同じです。
インプットした情報はアウトプットすると記憶に定着しやすくなるんだよ
本を読んだだけでは知識にならず、その知識を誰かに説明したり可視化することで記憶として定着するんですよね。
子どもを叱る時にも、話を聞いて子どもがどう理解したのかを子どもの言葉で説明させてみてください。
特に親が子どもが知らないような難しい言葉を使って叱っていると、そもそも伝わっておらず認識齟齬となっていることもあります。
日常的に難しい言葉を使いたがる親は要注意です。
叱りっぱなしにしない
叱りっぱなしにされると、子どもはその感情の持って行き場がなくなってしまいます。
私は子育ても部下の教育に対してもアドラー心理学を推奨しているので、あまり褒めるという行為はしません。
私の場合は、子どもが行った行動1つ1つに声掛けをします。
叱った後にも、そのことを引きずらないようにします。
「今日ご飯一杯食べてくれてありがとう」
「洗濯干し手伝ってもらえて助かる」
特に「ありがとう」「嬉しい」「助かる」といった言葉を積極的にかけます。
他にも何気ない行動に対して声をかけるようにしています。
「あ、お風呂入ったんだね」
「もう歯を磨いたんだ」
とかですね。
そうすることで、子どもが叱られた後のやるせない気持ちを溜め込まずに済むからです。
実際は叱っていない日もやっているので、日常通りに接する感じです。
あくまで子どもの起こした行動を叱ったのであって、子どもの人格を否定している訳じゃないからです。
結論だけ伝え、話は短く
子どもは当然大人に比べて情報処理能力が高くありません。
そして、集中力も当然大人に比べて低いのが現実です。
そんな中、くどくどくどくど説教されると最初は悪いと思っていた感情も、途中から長いなー、うるさいなー、という感情で上書きされてしまいます。
そもそも大人だって長ったらしい説教されたら嫌じゃん
結果として何に怒られたのかは忘れてしまい、不快な感情だけを子どもに残してしまうということに。
特にママさんに多い気がするのですが、「あの時も~」みたいに過去のことを思い出して付け加えるのは避けましょう。
※これは旦那さんに対しても避けた方がいいと感じます。
最後に…
私は自分の未熟さで大切な我が子にとても申し訳ないことをしてしまいました。
仕事が色々立て込んでいたこともあり、知らず知らずストレスを溜めていたのかもしれません。
叱ることは、親にとってとてもストレスです。
叱った後、とても落ち込んだりしますよね…
親でさえそれ位ストレスがかかる訳です。
叱られる側の子どもにとっても相当ストレスがかかっているはず。
叱らずに済むのであれば叱らずにいたいのが本音ですが、そうとばかりも言ってられません。
避けたいところをグッと我慢し、叱り方を工夫することで子どもの成長に繋げようと考えています。
先輩ママさんとパパさんに、叱り方上手は子育て上手と教わりました。
感情的にならないように注意して、子どもの成長に繋がる叱り方をこれからも勉強していきたいと思います。
エピローグ【後日談】
翌日、かいくんに昨日はゴメン、絶対入院しないように済むようナーも色々考えるし頑張るから、と謝りました。
まぁ…これからも一緒にいてやってもいいよ
(※ドヤ顔)
だそうです。
親だって間違えたと思った時は素直に子どもに謝ることはとても重要だと思います。
親が間違った時に謝る姿を見ていれば、子どもだって自分が間違った時ちゃんと謝ります。
かいくん。
まだまだ父親11歳の若造だけど、これからもどうぞよろしくお願いします。
まーちゃんの心はまだ癒えていないようです…。
親だから立派な訳じゃない。
子どもと一緒に親になっていくんだって、改めて気付かせてもらいました。
私の娘は不登校です。
不登校の子をもつ親がやるべきことはたった1つだけです。
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