乾燥する季節、ボロボロになったレザーバッグを持っている人をよく目にするようになりました。
革で作られた製品は人間の肌と同じように乾燥するってご存じでしたか?
実は、革製品も手入れをしないと潤いがなくなってカサカサになってしまうんです。
カサカサになったまま放置していると、シワやひび割れといったトラブルに発展してしまいます。
お気に入りの革製品は長く大切に使いたいですよね。
この記事では革製品が好きで、いくつもの革製品を愛用している私が初心者でも簡単にできるレザーのお手入れ方法をご紹介します。
この記事を読むと、面倒臭いと思われがちなメンテナンスが実は簡単なんだと分かります。
結論は、革製品も自分の肌と思じと思って大切にすることで今まで以上に愛くるしい存在になります。
メンテナンスが必要な理由
人と同じで乾燥しちゃうんだよ。
革製品は人の肌と同じで乾燥によって潤いを失っていきます。
その証拠に、何のメンテナンスもしていない革製品はどんどんシワが増えていき、最終的にはひび割れをおこしてしまいます。
個人的に一番しっくりきている考えは、革製品は生きていると思うことです。
お手入れのタイミング
基本は乾燥したなと感じたら。
レザーをメンテナンスするタイミングは、触ってみて「カサカサしてきたなと感じたら」です。
革製品の鞣し方によっても違うので、一概に〇ヶ月に1回とは言えません。
強いて言うならレザーバッグの場合、毎日使う人であれば1ヶ月に1回程度、週末しか使わないのであれば1シーズン(3ヶ月)に1回程度が目安です。
革小物の場合はもっと少なくても大丈夫です。
革小物は普段から自分の手に触れる機会が多いため、自然に保湿されやすいのが特徴です。
そのため、取っ手以外あまり手に触れる機会がないレザーバッグよりもメンテナンスの数が少なくていいのです。
ただ、使い始める前に一度オイルメンテナンスをしておくことで油膜ができて汚れにくくなります。
綺麗な状態を長く保つためにも使う前に一手間加えることをおすすめします。
意外と簡単なオイルメンテナンス
自分に保湿クリームを塗ると思えば大丈夫♪
オイルケアを行う上で一番のポイントは「薄く」「ムラなく」「均一」にです。
過度にやり過ぎると染みになってしまったり、ベタベタしっ放しになってしまうので注意しましょう。
ですが、この記事で紹介する私のやり方ならそんなミスもおこりにくいので安心してチャレンジしてみてください。
それでは順番にご紹介していきます。
革製品の手入れに必要なもの
今回は私が使っているものを紹介するよ。
革製品の手入れに必要なものは次の4つです。
私はオイルメンテナンスのタイミング+αで防水スプレーもしますが、なくても大丈夫です。
参考までに私が使っているものをご紹介します。
革用のブラシはCollonil(コロニル)の馬毛ブラシです。
革用のオイルはCOLUMBUS(コロンブス)のミンクオイル。
乾拭き用の布は「使わなくなった肌着」です。
以前は下記のような布を使っていましたが、汚れて捨ててしまうしお金がもったいないので使わなくなった肌着を再利用しています。
綿100%なら大丈夫です♪
防水スプレーもCollonil(コロニル)です。
次からはこれらのアイテムを使って実際のメンテナンスのやり方の説明です。
鞄の中身を全部出す
まずは鞄の中身を全部出します。
最後は陰干しすることになりますし、そもそも中身が入った状態では形が変形したり変なクセが付いてしまい兼ねません。
面倒臭がらず一旦中身を全部出しましょう。
革表面の汚れを落とす
まずはブラシを使って革表面の汚れを落とします。
私のレザーバッグのようにボコボコした表面の革や縫い目部分は汚れがたまりやすいので意識して拭きあげましょう。
なお、長期間放置された汚れはブラッシングでは落ちません。
かたくしぼった濡れタオルで優しく汚れを浮かして拭き取るイメージで、絶対にゴシゴシと擦ってはいけません。
黒ずみは消しゴムで落とします。
これもゴシゴシと擦るのではなく、優しく!
オイルを手に馴染ませてから塗る
コツは10円玉程度のオイルを一旦手の平で馴染ませることです。
これが最大のポイントです。
オイルを手に馴染ませると、手の温度でオイルが柔らかくなり革への馴染みやすさが向上します。
また、1点にオイルが湿布されないことで塗りムラになりにくく初心者でもミスなくオイルケアをすることができます。
これは私たちの保湿ケアにも同じことが言えるね♪
人肌につける保湿クリームを直接肌にチョンチョンとつける人がいますが、それダメです。
一旦手であたためることでクリームが柔らかくなり、肌に馴染みやすくなります。
髪につけるワックスも同じ原理だよ!
なお、ファスナーなどの金具にもオイルは塗って大丈夫です。
むしろ錆防止や動きがスムーズになるので合わせてケアしておきましょう。
オイルを塗った後はしばらく馴染ませておきます。
風通しのいいところに吊るす
オイルが染み込むまで陰干しします。
オイルは鞄の底にも湿布するので、吊るして陰干ししましょう。
オイルを革に染み込ませる必要があるので、30分~1時間程度はじっくり染み込ませます。
この時、急いでいるからとドライヤーを使ったり、扇風機などの風をあてて乾かそうとしたりしてはいけません。
自然に浸透するまでジッと待ちます。
布で乾拭きする
30分~1時間程度陰干しをしたら、最後に布で乾拭きします。
ここでも決してゴシゴシと擦らず優しく拭いてあげてください。
この乾拭きをすることで、服や他の物に触れた時の色移りを防ぎます。
屋外で防水スプレーをする
オイルメンテナンスだけでなく、防水ケアも合わせてする場合はオイルメンテナンス後に別途防水ケアを行います。
防水スプレーは屋外でバッグから20~30cmほど離して、均等にかかるよう使用します。
防水スプレーは一度何もない空間に向けて噴射し、霧状に出ることを確認しましょう。
しばらく使用していなかった場合など液が固まりとなってでてきてしまい、スプレー染みの原因となってしまうことがあります。
なお、防水スプレーをオイルメンテナンスと同時にやる場合、先にやるか後にやるかという問題があります。
実はこれ、どちらも一長一短があって中々難しい問題だったりします。
先にオイル | 先に防水スプレー | |
防水効果 | 〇 効果が持続しにくい | ◎ 効果が長持ち |
オイル効果 | ◎ 浸透しやすい | 〇 少し浸透しにくい |
スプレー染み | 〇 置きにくい | △ 新品のヌメ革はおきやすい |
スプレー跡 | △ 残りやすい | 〇 残りにくい |
大手メーカーであるコロニル、エム・モゥブレィ、サフィール、コロンブスの主要4ブランドでは、コロニルだけが先防水スプレー派です。
私の場合は、オイルをコロンブス社のものを使っているのでコロンブスのメンテナンス方法を参考にしています。
使っている素材や道具によって正解の形が違います。
基本的には使っているメーカーにやり方に沿うのが一番です。
だってそういう使い方を想定して商品を作っているんだからといった考えです。
風通しのいいところに吊るす
防水スプレーをかけた後はオイルメンテナンス同様陰干しをします。
オイルメンテナンスの場合は浸透する時間もあるので30分~1時間程度陰干しする必要がありましたが、防水スプレーは20~30分程度で十分です。
オイルメンテナンス同様、急いでいるからとドライヤーを使ったり、扇風機などの風をあてて乾かそうとしたりしてはいけません。
乾くまで自然乾燥でジッと待ちます。
仕上げに乾拭き
オイルメンテナンスだけじゃなく、防水スプレー後にも乾拭きをします。
防水スプレーの効果は1週間程度ですので、梅雨の時期や降雪の時期は定期的に防水ケアをしましょう。
まとめ
革製品は大切に使うことで非常に長持ちをしますし、1つ1つ違った表情を見せてくれます。
自分が使っていたものを子どもや孫の世代に引き継ぐといったことさえできる優れた製品です。
革製品は適切な手入れをすることで非常に長持ちをする。
1つ1つ違った表情に変わっていき、あなただけの物に育っていく。
僕はナーの小物を狙ってるよ♪
面倒くさいと思われがちな革製品の手入れも、実は結構簡単です。
基本的には自分の肌に保湿クリーム塗るのと同じです。
オイルを直接湿布せず、一度手で温めつつ馴染ませ手の平全体を使って優しく塗り込む。
YouTubeとかでは直接湿布している人が多いけど、素人がやると事故るよ!
革製品を取り扱っている人の動画解説などでは、布やスポンジといったものを使って湿布していたり、指でチョンチョンって感じに湿布しています。
一方、私はこういった動画を見て試した結果いくつもの革製品に塗りムラを作ってしまいました…。
今回ご紹介した手の平全体を使って湿布する方法は、革製品初心者でも失敗しない方法です。
せっかく購入した高い革製品。
悲しい想いをすることがないよう、まずは手の平全体を使って湿布する方法で慣れてください。
プロのやり方は、感覚が分かってから練習してみましょう♪
最後に、私が愛用しているケア用品のご紹介です。
Collonil(コロニル)の馬毛ブラシ
COLUMBUS(コロンブス)のミンクオイル
Collonil(コロニル)の防水スプレー
私が使っているバッグはこちら。
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